メリークリスマス!
今回は初心者でも再現性の高い、ゆったり系の手法をプレゼントします。
といっても、私が編み出した手法ではなく、YouTubeで無料で公開されている「珠玉の」手法です。私からのプレゼントは、コツコツ調べたその検証結果。
ひとつめは
「悪用厳禁!!FXをATM化する手法☆」by FXトレーダーリョウちゃん
シンプルでわかりやすく、しかもそれなりに高いパフォーマンスが得られたので本当にオススメです。
そして、合わせて使いたいのがこちらの
「ケンちゃん流ブレイクアウト手法」by あきちゃん先生
あきちゃん先生のご友人の専業トレーダー・ケンちゃんさんが使っている手法だそうです。
どちらも同じチャートで監視・執行することができるので、ぜひ両方覚えてしまいましょう。
四六時中チャートを観察していなくても、チャートを開いた時に指値でエントリーも決済も予約してお任せすることができる、ストレス低めのトレードスタイルです。
この手法が向いている人:難しい環境認識はできないけどルールは守れる人。指値だけでエントリーも決済も任せて放置したい忙しい人。
タイプ:トレンドフォロー/デイトレ~スイング
時間足:1時間足
取引頻度:月間15~20回(EURUSD の場合)
勝率:6〜7割
満足度:☆☆☆☆★
手法の概要
悪用厳禁!FXをATM化する手法☆
FXの手法をたくさん紹介してくれているYouTubeチャンネル「FXトレーダーリョウちゃん」。といっても私は初めてこの方の動画を見たわけですが、手法だけでなくトレードの勉強にもなる動画を配信されている方のようですね。
参考リンク:FXトレーダーリョウちゃん(YouTubeチャンネル)
リョウちゃんさんの数ある手法紹介動画の中で、たまたまこの「ATM化」手法が、最初に見た動画でした。
検証してみると、なかなか素晴らしい。期待値の高い手法です。
ポイントは
☆ トレンド判断はジグザグインジケーターにお任せ
☆ 移動平均線を使った簡単な判断でレンジ相場を回避
☆ 初心者でもわかりやすいエントリーと決済
☆ 利確も損切りもエントリーの時にわかるので、全て指値で決済まで放置でOK
ケンちゃん流ブレイクアウト手法
当サイトではお馴染みのあきちゃん先生。
サイト内タグ:「あきちゃん」
そのあきちゃん先生が、元弟子にして現在専業トレーダーの「ケンちゃん」とゆうお仲間から紹介してもらった手法がこちら。
NYタイムでその日の高値安値をつけたら水平線、という意味深なラインを使います。
損大利小なので連敗が続くと不安になりますが、しかし専業トレーダーの方が実際に使っているだけあって、コツコツと繰り返していくことでプラスの利益が積み上がっていきます。
取引回数が少なめの「リョウちゃんATM手法」とセットでちょうど良い手法といえそうです。
利確・損切りに幾らか判断要素がありますが、欲張らずに忠実に指値設定していけば、利益が残せます。
☆トレンド判断や環境認識は不要
☆ 相場参加者の多いNYタイムに溜まった損切りをブレイクして利益に
☆ 利確も損切りもエントリーの時にわかるので、全て指値で決済まで放置でOK
過去チャートで検証
検証期間は2023年3月1日から11月30日まで。
目標の高値安値を5pips ブレイクしたらエントリーとしました。
また、スプレッドは大きめに2pips。メジャー通貨にしては若干不利めの条件での検証です。
検証用トレードルール
※いずれも買いの場合を表記。売りなら反対向きで考えてください。
リョウちゃんのATM手法
<エントリー条件>
10EMA
25EMA
75EMA
上記3本のEMAがゴールデンクロス・パーフェクトオーダーの時に、ジグザグ・インジケーターの高値が決定。その後、ジグザグの安値(押し目)をつけてまた高値更新する時にエントリー
<エントリー忌避条件>
ジグザグの高値を作ったあと、ローソク足が75EMAを明確に下抜けたら、その高値はブレイクしてもエントリーしないこととする
<エントリー・トリガー>
ジグザグ高値を5pips超えたところで買いエントリー
<エグジット目標>
損切:ジグザグの直近の安値
利確:エントリーから損切りまでの値幅と同じpipsを利確値幅とする=リスクリワード1:1
備考1:リョウちゃんさんの動画ではジグザグ高値ブレイクから〇〇pips上抜けたら~という条件はありません。リョウちゃんさんの検証結果(勝率74%)と本稿での検証結果の乖離は、この差とスプレッド考慮が起因していると思われます
→ ブレイク値幅5pips + スプレッド2pips = 7pipsの不利
ケンちゃん流ブレイクアウト手法
<エントリー条件>
日本時間21時~06時までの間にその日の高値or安値をつけたらその価格に水平線を引いておく
押し目をつけて、上記の高値水平線を下から上にブレイクしたらエントリー
<エントリー・トリガー>
上記の高値水平線を下から上に抜け、水平線から5pips上で買いエントリー
<エグジット目標>
損切:ひとつ下の水平線に達したら損切り。高値水平線でも安値水平線でも構わない
利確:(上記水平線とは関係なく)直近高値。近くに直近高値がなければ、過去にさかのぼって高値を探す
備考1:あきちゃん先生の動画では「ラインを突破して6~10pipsぐらいで」と解説されています。検証では5pips抜けでエントリーとしました。
備考2:1日の区切りは朝6時と想定しています。
備考3:毎日の21時~06時の時間帯をチャートに表示するために、インジケーターを利用しました。画像のインジケーター「4sessions」はTariTaliの無料EAページからダウンロードできる無料インジケーターとなります → 関連記事:【ぜ~んぶ無料!】TariTali オリジナルEA101本+インジとコピーEAの使い方!
検証結果と考察
上の画像が、2023年3月から11月の期間を抜き出したチャートになります。
EURUSD は何度かのトレンド転換と良い感じの長さのトレンドを繰り返しています。その大きな波動を構成する小さな波動も、ギザギザとキレイな波形です。
USDJPY は一方的なトレンドが長いですね。小さな波動も目立たず、滑らかの様子。
ちょうど対照的な特徴を備えた2つの通貨ペアでの検証となりました。
リョウちゃんのATM手法の結果
なんと、この単純な手法で勝率と利益率は申し分ないですね。
リスクリワード1:1のトレードを繰り返して勝率約7割とは、大したものです。
平均利益と平均損失の差がスプレッドよりはるかに大きいことから察すると、一度のトレードの値幅が大きいほど負けがちになっているとゆうことがわかります。
やはり気になるのは、取引回数が少ないこと。
ひとつの通貨ペアあたり、9ヶ月の検証で50~60回だと、1ヶ月で6~7回。
いや、トレンドが続けば取引は連続するので、トレードが多くなる月もあれば少ない月もあります。
やることは楽だし、表示するインジケーターも少ないので、複数通貨ペアでチャートを並べてチャンスを増やしたいですね。
ケンちゃん流ブレイクアウト手法の結果
EURUSDは勝率が高いけど損大利小。
反対に、USDJPYではリスクリワードがほぼ拮抗している代わりに勝率が低めになっています。
トレンド相場が長く続いたUSDJPY より EURUSD の稼ぎが良かったのは、上下動のある相場に向いている手法なのだろうと推察できます。
いずれにしろ、「リョウちゃんATM手法」よりは稼ぎが少ないとはいえ、どちらの通貨ペアでも安定した利益を叩き出しています。
その代わり、取引回数は多いですね。「リョウちゃん」をメインに据えて、待機時間にポチポチと「ケンちゃん」を繰り返していく稼ぎ方になるでしょうか。
今回はUSDJPYを検証しましたが、この手法を確立されているケンちゃんという方はUSDJPYはやらず、ポンドやオーストラリアドルでトレードされているとのこと。それらのトレンドの出やすい通貨ペアでポートフォリオを組むと良さそうですね。
ただ・・・
この「ケンちゃん流ブレイクアウト手法」では、若干の不安要素があります。
● ケンちゃんの不安要素その1 : 利確に裁量判断が必要
利確目標は直近高値(売りなら安値)ということになっていますが、この「高値」の判断に困ることがあります。
波の判断基準は人それぞれ。ならば、明らかに誰でも「高値」と認識する高値を使おう・・・と、考えると利確目標が遠くなりがちになって負けトレードが増えてしまいます。
それでも総合で勝てるのならもちろん良いですが・・。本稿の検証では、小さな高値でもこまめに利確するようにしました。その結果が、上記の結果です。
● ケンちゃんの不安要素その2 : リスクリワードが悪い
損切りの目標「21時~06時限定高値安値の水平線」に関しては、だいたい遠くなりがちです。迷いのあるトレンドだと、特に。
階段状のキレイなトレンドが続くと直近の水平線が近くなる時もありますが、実感としては、遠いときが多かった。
その結果が、特に「ケンちゃん流ブレイクアウト手法」EURUSDの平均利益と平均損失に表れていますね。リスクリワードほぼ1:2という損大利小ぶり。
あきちゃん先生の解説動画でも、「損切りが遠くて気持ち悪い」という理由で普通の押し安値にSL設定されていました。
さらにいえば、この「ケンちゃん流」手法で引いている水平線に、レジサポの効果が強く出ているという実感もありませんでした。
なので、おそらく、損切りに関してはこの水平線にこだわる必要はないのかなと思います。
ある程度含み益が出たら、早めにSLを建値に動かしてしまいましょう。ブレイクの勢いがなくなってしまった時に、戻されて大損するリスクを軽減します。これで、少なくとも、本稿の検証結果よりパフォーマンスは向上すると思われます。
トレンド発生時のみトレードした場合
過去チャートで検証していくにあたり、なんだか明らかにトレンドが出ていない相場でもエントリーしたりしていて、なんだかもったいない感じがしていました。
そこで、「明確なトレンドが発生している」ときにエントリーしたものだけ抽出したらどうなるか、計算してみました。
下の検証結果のうち、左側は上で掲載したものと同じです。これを、右側の「トレンド状態のみ」と比較してみましょう。
まずは、「リョウちゃんATM手法」から。
EURUSD では大きな変化はなし。トレード回数が減った分だけ、合計損益が少なくなってしまいました。
USDJPY は期待通りというか、負けトレードを減らすことができたようですね。損失が少なくなって、利益が多く残りました。成果あり。
次に「ケンちゃん流ブレイクアウト手法」はいかがでしょうか。
EURUSD は、勝率もリスクリワードにも大きな変化はないのに、合計損益が大きく減少してしまいました。
USDJPY も、同じ傾向ですね。
どちらの通貨ペアにしても、トレード回数が少なくなって合計損益も減少したという、それだけの結果しか残りませんでした。
これは意外な結果でしたね。
「ケンちゃん流」については、トレンドなんか気にせずに、ガンガン攻めていくのが正解ということですね。
「リョウちゃん」については、利益が増えるも減るも相場次第。トレンドが読める玄人さんでない限りは、運次第。結果を見るまでわからない。つまり、こちらも、トレンドの有無は気にせずガンガン攻めるが吉です。難しいことは考えず、安心して攻めていきましょう。
ケンちゃんリョウちゃんハイブリッドブレイクアウトでどうだ
「ケンちゃん流ブレイクアウト」で引いたNYタイム限定の水平線。
この水平線に他の水平線より優位性があるのであれば、「リョウちゃんのATM手法」のジグザグとも重なった水平線はよるエントリーは、より強固になるのではなかろうか。
そんな仮定のもと、検証してみた結果がここにあります。
EURUSD ではまさかの勝率ダウン。リスクリワードにはほぼ変化なし。
USDJPY では、リスクリワードには若干の改善はみられるものの大きな変化とはいえません。
そして、どちらにしても、取引回数が半減してしまうことで、合計損益が大幅に減少してしまうことがわかりました。
これはもう優位性がどうこうといっている場合ではありません。「リョウちゃん」はリョウちゃん、「ケンちゃん」はケンちゃんで、それぞれに自信をもってトレードしていくのが最善なようです。
必勝パターンを発見
過去検証から見出した、「必勝パターン」を紹介します。
といっても、検証の途中で気がついたものなので記録はとっていません。気がついて以後にパターン出現した時に注視していると、100%利確していたことは確認しました。
それは、「ケンちゃん流ブレイクアウト」の水平線と高値がずれた場合です。
画像をご参照ください。
21時~06時の時間帯にその日の高値をつけた後、そのまま押しをつけずに高値を更新し続けました。
ここから押して再度上昇するときにブレイク・エントリーするべき水平線は、「ケンちゃん流」の水平線です。
そして、利確目標はすぐそこの「直近高値」。
利確目標までの値幅が小さくリスクリワードは悪いですが、このパターンが出た時はいつも、勢いよく利確に到達しています。
必勝パターンとして、少しロットを上げてトレードしてもいい場面かな〜、と思っています。
ケンちゃんリョウちゃん運用のヒント
検証しながら思ったこと。
そして、検証終了後にリアルトレードもやり始めている中で思ったこと。
この手法の運用のヒントとして記しておきます。
◇ SLを動かすタイミング
上述したことですが、、「ケンちゃん流ブレイクアウト」では、損切り逆指値の目安にしている水平線は私としては優位性を感じられません。
かといって、上に示した検証結果はその水平線で損切りするルールで得られた結果なので、このルールで利益になることもまた確か。
なので、エントリーしてすぐの時はルール通りケンちゃん流の水平線でSL設定すれば良いでしょう。
ある程度利益が乗ったら、あきちゃんのように押し戻りを基準にSLを動かすなり、建値に戻しておくなり、マイルールを決めても良いと思われます。
基本的に、ブレイクの勢いで含み益が進んだとしても、その勢いはいずれ止まります。そのあとは、トレンドが続けば利確まで進むし、トレンドが終われば反転してしまうというギャンブルに戻ります。なので、ある程度で損切りラインを動かしておくことは有効な対処といえます。
もちろん、トレンドの波の行く先が読めるほどのスキルを身につけていれば、裁量判断すれば問題ありません。しかし、そもそも そのレベルのトレーダーには「ケンちゃん流ブレイクアウト」は不要でしょう。
なので、基本はルール通りで検証通りの期待値を確保しつつ、可能な時は損切り幅を小さくしてはいかがでしょうか。損失額を減らすことで、収支を改善していけば良いと思われます。
「リョウちゃんATM手法」の場合は、エントリーした時の損切り逆指値は、ルール通りにいくと75EMAの少し内側になることが多くなります。
実は、1時間足の75EMAは4時間足の20EMAに近似しているので、レジサポとして合理的な移動平均線だったりします。逆にいうと、75EMAを抜かれると、大きな流れのトレンドが転換したり、迷えるレンジ相場に突入しやすくなってきます。
なので、エントリーから時間が経過して損切り価格が75EMAの外側に出てきたら、75EMAの少し外側ぐらいに損切り価格を維持する程度でSLを移動させていくことは理にかなっていると思います。
これはまあ、ひとつの考え方ですが、どのタイミングで、どこに損切りを動かすべきか、これを考えていくだけでもテクニカルの修行になること間違いありません。
◇ 予約注文は「有効期限」を活用する
エントリーの予約を設定したものの、指値に届かず逆行して予約注文は放置になってしまったら・・これは好ましくありません。数ヶ月後、数年後に予期せぬエントリーなんかされたら、そのトレードの期待値も資金管理も滅茶苦茶です。
定期的にチャートを確認して古くなった予約注文をアップデート(もしくは削除)するという習慣がつけられる方であれば、問題ないでしょう。
私なんかは注文したポジションを忘れてしまったり、何日もチャートを見なくなったりしてしまうこともあるので、予約注文には必ず「有効期限」を設定するようにしています。
有効期限の目安は、チャートの横軸を想定するか・・・そんな難しいことができないなら、1日後でも2日後でも週末まで・・でもいいので、ご自分のライフスタイルやトレードスタイルに合った期間で設定するといいでしょう。
◇ 指し値注文をツールに任せたい
本稿で紹介したブレイクアウト手法の良いところは、エントリーも利確値も損切りも、全てあらかじめ指値で注文を予約できることです。四六時中チャートとにらめっこする必要が、ありません。
ただ、そういった指値のために全てのエントリー・TP・SLの3つの価格を調べる必要があります。
まあ、それぐらいやってもいいのですが、価格を調べなくても水平線を動かしてそれらの価格に注文を入れるツールもあります。
損切り値幅によってロット数を自動計算してエントリーしてもらうこともできるので、自動的に複利効果が享受できたりもします。
そんな便利なツールがこちら↓無料版でお試しできるので、先に無料版を使ってみて納得の上で本製品を購入するとよいでしょう。
無料試用版のリンクはこちら↓です。使用期限があるのでご注意ください。
なお、このツールはEAとして扱われますので、ひとつのポジションに対してチャートを一枚使用します。
注文数が多くなるとチャートをたくさん出さないといけないので、私は、ちょっと、使わないかもしれません。いや、せっかくなので別の機会に使うかと。
逆に、チャートを分けて注文管理をした方が頭もMT4も整理しやすいという方には、向いているツールとなりそうです。お好みでどうぞ。
まとめ
・ エントリーから決済まで、全て指値で処理できる便利な手法。常にチャートを監視できない忙しいトレーダー向け
・ リョウちゃんATM手法
○簡単なトレード条件と、初心者でもわかりやすいルール
☆リスクリワードが1:1のトレードを繰り返して、勝率7割前後と優秀
▲ただし、取引のチャンスは多くない
・ ケンちゃん流ブレイクアウト手法
○取引回数は十分ある
○若干の裁量判断が必要だが、欲を出さず控えめにトレードすれば利益は募る
☆環境認識なし。インジケーター(時間帯表示)も任意。ルールに従ってブレイクを狙うのみ
▲損大利小トレードになりがち。連敗が続くとイタい
・ 2つの手法は同じ1時間足チャートで監視・執行できるので同時運用がオススメ
・ 特定の時間帯を表示してくれるインジケーターや、簡単に指値注文の設定ができるようになるツールを導入すると、楽になります