相場を勉強すると必ずぶつかる、エリオット波動理論の壁。
シンプルな波動論のようで、実は難解。
何が難しいって、どうやっても波のカウント方法がすっきりわからない。
プロトレーダーの解説を比べてみても、人によって波の数え方が違う。
広く調べれば調べるほど、混乱してしまう。
いったい何が本当で、誰が正しいのでしょうか?
これはもう、答えはないというつもりでいた方がいいでしょう。
かといって、エリオット波動理論それ自体を捨ててしまうのはもったいない。
やはり、100年もの長きにわたって相場に君臨する理論ですから、味方に付けることができれば心強いではないですか。
というわけで、エリオット波動を追求するためには、いくつもある解釈のうち、ひとつに絞って学習することをお勧めします。
あなたに師匠やメンターがおられるのであれば、その方のエリオット波動を実践すればいいでしょう。
本稿では、他の記事でもたびたび紹介させていただいている、あきちゃん先生の教えるエリオット波動を解説してまいります。
他にはない独特な使い方も見えますが、初心者にとっては扱いやすいエリオットになっていますので、是非ご参考ください。
エリオット波動理論の基礎知識
まず、あきちゃん先生のエリオット波動理論を解説する前に、一般的なエリオット波動の基礎知識を確認しておきましょう。
推進5波と調整3波
エリオット波動理論とは、その名の通り「波動」・・・つまり上がったり下がったりする「波」を理解しようというものです。
更に誤解を恐れずにいえば、波の動きに投資家心理を投影させて形式化したものだともいえます。
トレンド方向の「推進5波」、そして逆行の「調整3波」には、それぞれ次のような投資家心理が考えられます。上昇トレンドの場合として、見てみましょう。参考元はwikipediaです。(>>Wikipedia Elliot wave principle)
第1波(推進波)・・・大局的には、直前の下降トレンドの調整波のように見える。ファンダメンタルズにしても、大部分の投資家の心情的にも、まだ目線は下。価格の上昇に伴ってボリューム(出来高)は多少の増加を見せるも、投資家がトレンド転換に気がつくほどではない。
第2波(調整波)・・・第1波に対する調整波。第1波の起点を下に抜き返すことはない。この下落を見て、投資家たちはまだ直前の下降トレンドが続いているのではと期待する。第2波のボリュームは第1波のときより減少。通常は第1波に対して61.8%までの下降で止まる。
・第3波(推進波)・・・第3波の初期には、まだ上昇トレンドの意識は消極的かもしれないが、中盤にかかるにつれて投資家たちが多く参戦してくる。第3波は推進5波の中で最も大きく、力強い波となることが多い。勢いがあるので、途中の押し目は小さく、エントリーポイントとして捉えにくい。第1波の161.8%まで価格が達することが多い。
第4波(調整波)・・・第3波から明確な調整波として表れる。第3波までの波のリズムと比べて、長めに揉み合うこともあり、多くの場合において第3波を38.2%以上は下げ返さない。ボリュームは第3波よりぐっと減少する。第5波に向けて、絶好の押し目買いチャンスになる。一般的に、第4波の安値は第1波の高値まで下げることはないというルールがあるが、この限りではない。
第5波(推進波)・・・現行のトレンド(ここの例えでは上昇トレンド)の最後の行程。第1波の反対で、多くの投資家は上昇目線、しかもこのタイミングになってようやく買いを入れようとすることもある。一方で、ボリュームは第3波のときよりも減少し、インジケーターはダイバージェンスを示し出す。
A波(推進波)・・・現行のトレンドに対する調整トレンド(ここの例えでは一時的な下落トレンド)の初動は、わかりにくい。相場のファンダメンタルズも強気傾向を示していたり、多くの経済アナリストでさえも単なる調整波ではなかろうかと分析しがち。
B波(調整波)・・・A波によって大きく下げた相場が、また上昇トレンドに回帰するのではないかと思わせるような大きめの上昇。しかしこれは、一時的な下降トレンドの調整波にすぎない。ヘッドアンドショルダー(三尊)の右肩と認識されることも。ボリュームはA波と比べて小さくなる。ここまでくればファンダメンタルズは強気の要素を欠いているかもしれないが、かといって弱気と見ることもないかもしれない。
C波(推進波)・・・A波の下落に対して161.8%もしくはそれよりも先まで価格は下落する。つまり、調整3波のうち最も大きな下落を見せることになる。この時点で、ようやくほとんどの投資家が下降トレンドであることを認める。C波も推進波なので、その中身は5波で構成される。
日本語ではよく「上昇5波、下降3波」ということもありますが、上記のC波にある通り、下落方向の波でも「推進波」は5波で構成されます。したがって、「上昇5波、下降3波」という表現は誤解を招いてしまうのではないでしょうか。「推進5波、調整3波」と覚えましょう。
・・・もっとも、上記は前提としてのエリオット波動の基本。本稿で紹介するあきちゃん流では、推進波も調整波もともに5波でカウントします。紛らわしいですが、あしからず。
フラクタル構造
大きな波は、中ぐらいの波の集まりでできています。
その中ぐらいの波は、さらに小さい波の集まりでできています。
それら大きな波も中ぐらいの波も、小さな波も、すべて「波」として同じような動きをします。
これが、相場がフラクタル構造であるといわれる所以です。まあ、ざっくりと。
イメージ図にすると、こうなります。
いかがでしょうか。大きな波の推進波である第1波、第3波、第5波はそれぞれ、中ぐらいの波の5波で構成されています。また、調整波である第2波と第4波は、中ぐらいの波の3波でできています。
注目していただきたいのは、調整局面にあるA波 と B波です。上でも触れましたが、価格が下落する局面とはいえ、推進波であるA波とC波もしっかり5波で構成されています。そして、調整波であるB波は、3波で構成。
ここまで見ていただいて、ようやく「推進5波、調整3波」の概念がつかめたのではないでしょうか。
ちなみに、上のエリオット波動フラクタル構造図はwikipediaに掲載されている図を拝借したもので、R.N.エリオット 自身の著書に記されていた図になります。
推進波とは調整波とは
推進波
推進波とは、トレンド方向に進む波、トレンドを推進させる波のことをいいます。
第1波、第3波、第5波、A波、そしてC波 が推進波にあたります。
英語ではImpulse Wave(衝き動かされる波)、 Action Wave(作用する波)などと表記。いかにも、トレンドの中で価格を動かしている波という感じがしますよね。
実際にチャートを見ると、推進波のときには急激な価格の進行が見られます。ダウ理論でトレンド成立しているぜ〜、というだけではありません。急上昇、急下落が目に付くトレンドが多い。
調整波
調整波はCorrective Wave(修正波)、 Reaction Wave(反作用/反動の波)ともいわれます。
推進波がある程度トレンドを押し進めた後に、その反動として、相場が一時的に逆行する動きのことをいいます。
第2波、第4波、そしてB波のことですね。
これは、誤解されていることが多いと思いますが、推進波のような理想的なジグザグな波にならないことも多々あります。
つまり、三角持ち合いやボックスのようなレンジ状態で「調整波」として数えることができるからです。
つまりのつまり、第2波や第4波でトレンドに逆行するジグザグの波が見えなくても、レンジが発生していればこれを調整波として数えることができるわけですね。
これは、波の成り立ちが「需要と供給」にあると考えれば納得しやすいのではないでしょうか。
波が一方向に動くのは、需要(買い勢力)もしくは供給(売り勢力)のどちらかが強くなっているからです。
例えば上昇トレンドの場合であれば、トレンドの終わりにはそれまで強かった需要が満足して買い手の勢いが弱まり、やがて売り手の供給圧力とのバランスがとれてくる。そうすると、相場は均衡状態に近づきます。これが、レンジ状態に突入するということですね。
これを、推進波の一旦の終わりと位置づければ、調整局面であるレンジを調整波とみなすことができます。
もちろん、上記のようにレンジにならず、きれいなジグザグで調整波が出ることもあります。
エリオット波動理論では、このようなレンジとジグザグが交互に調整波として表れるというルールもあります。
レンジで需要と供給のバランスを「調整」したり、推進波の「反動」で逆行のジグザグが出て現在価格を「修正」したり、そういう動きが「調整波」の役割だと考えておけばよいでしょう。
実際には、レンジ全体を調整波と捉えると次の推進波と被ってしまう共有部分ができるので、調整波から推進波への移行のタイミングが曖昧になります。これは、厳密な波のカウントをしたい方にはスッキリしないかもしれません。
しかしながら、厳密なカウントが難しいなんてことはご存知の通り。そこで、レンジ=調整波という認識も合わせて持っておけば、波動が理解しやすくなることと思います。
例として、次の2枚の画像を見比べてみましょう。
1枚目は調整波を「押し戻り」の深さだけで判断した場合です。
黄色の下降トレンドは、まあ調子よく5波まで描けました。第5波については心もとないですが、その後に赤の上昇5波が完成しているのでこのように捉えるしかありません。
もしくは、もしかするとこの下降トレンドは調整波になっていて、第1波〜第5波のかわりにA波〜C波の調整3波だった可能性もあります。
さて。問題はもっと右側。
赤色の上昇トレンドが5波まで完成したら、その次の下落は何になるのでしょうか。推進波としての勢いは十分に感じる下落です。下落トレンドの第1波となるのか、それとも調整局面となってA波と考えるのが正しいのか。
後の値動きから判断したいところですが、、、、なんだかわからない感じになってしまいました。これが、エリオット波動の限界でしょうか?
それでは、2枚目の画像。
こちらは、第2波や第4波などの調整波が「レンジ」もしくは「ジグザグ波での押し戻り」になると考えた場合です。
黄色の下降トレンドの第2波はボックスレンジ、第4波は三角持ち合いだったようです。
次の赤色の上昇トレンドでは、第2波は三角持ち合いからのフラッグ、そして第4波はきれいなジグザグで調整3波となっていました。
さて、問題の赤色第5波の次の展開。
これは、第5波直後の青い三角はゼロ波(後のあきちゃん流で解説)。その後の現在値までの展開すべてを、まるっと大きなレンジと捉えることができます。
と、いうことは・・・・。
赤色の上昇トレンドを丸ごと大きな第1波と見立てて、白い三角を第2波を形成している途中なのではないかと仮定することができます。
また、この仮定を裏付けることができるのが、ボリュームです。
上記の「推進5波と調整3波」の説明にありました通り、推進波のときのボリュームは調整波のときのボリュームより大きくなる傾向にあります。
この傾向に照らしても、白い三角のレンジの間は明らかにボリュームが減少しています。
そういうことであれば、次のトレンドは上目線で見ておきたいですね。
もっとも、いま現在はコロナ相場のまっただ中にありますので、世界経済も日本経済もどのように転がっていくかわかりません。
このレンジが長く続くようなら、価格がどちらに抜けるかはワイコフ理論で分析してみるのもいいですね。
関連記事:ワイコフ理論〜100年続く相場の真理でチャートを3次元で解く
あきちゃん流エリオット波動理論
ここまでは、一般的なエリオット波動理論の基礎知識です。
お待たせいたしました。あきちゃん先生の駆使するエリオット波動を、以下ご紹介いたします。
参考リンク:YouTube 検索『あきちゃん エリオット波動』
推進5波と調整5波
上での説明にもありました通り、エリオット波動は「推進5波+調整3波」で構成されているとするのが基本です。
あきちゃん先生の場合は、下り(調整波)も5波あるものと考えておられるのが面白いところ。
プロの目でチャートを見てきた経験からのご判断になりますが、私のような経験値の少ない者にとっても「上がりも下りもどちらも5波」という考え方はわかりやすくてありがたい。
また、推進波と調整波で波のカウントのしかたが変わる前提であれば、それぞれのトレード手法も変わってしまうのではないでしょうか。
とはいえ、あきちゃん先生は「調整波も5波でないといけない」と固執しているわけではありませんので、柔軟に考えておけばいいかと思います。
第1波認定の3つの条件
第1波がわかれば、トレンド転換が起きたであろうことを察知することができます。
しかしこの第1波の定義も、人によってそれぞれ。
あきちゃん流では、第1波の発生には次のような条件があります。
1.20MAと80MAもしくは120MA(ひとつ上の時間軸の20MAに比定)を抜けたこと
2. トレンドラインを抜けたこと
3. 直前トレンドの最後の押し安値/戻り高値を抜けたこと
上の画像の左側から続いてきた下降トレンド、80EMA(水色)とトレンドラインは、ほぼ同時に上抜けしました。最後の戻り高値である水平線 x も無事に抜け、良い調子で上昇トレンドを形成していきました。
文句なしの、第1波ですね。
これでトレンド転換と見なして、押し目から買いエントリーで拾っていきたいところ。
画像右側で上昇トレンドラインを下抜けしたとき、20EMA(黄)と80EMA(水色)もきっちり抜けました。が、どうにも下落の勢いがつかない。よく見ると、この上昇トレンドの最後の押し安値 y の水平線は抜き返していません。これではまだ第1波認定はできず、目線は上方向で継続中になります。
いかがでしょうか。エリオット波動の第1波の判断基準として紹介していますが、トレンド転換の判断基準として活用することもできそうですよね。
第1波〜第3波はトレンドが進めば更新される
トレンドが転換してから、始めは調子よく第1波、第2波、第3波〜、と数えることができたのに、トレンドが進むにつれて第7波?第9波??と、どんどん波が更新されていってカウントが破綻してしまうことはありませんか?
あきちゃん先生の場合は、きれいなN字が完成すれば、トレンドの中のどの波でも第1波〜第3波として採用することができます。
通常のエリオット波動では第3波の次は第4波、そして第5波ですが、上の画像の通り、第5波が充分伸びてトレンドが継続されれば、あきちゃん先生はこの第5波は第3波に認定し、その前の第3波は第1波として扱うことができるとします。
この考え方の根底には、『N理論』があると考えられます。N字の波動がしっかり完成すれば、それを新たにできたひと波として認定するということだろうと思います。
上の画像の中では、白線の波動が第5波までになっています。もしもこの第5波が第3波の下限を下抜けして安値更新していれば、これも第3波に昇格するはずでした。しかし、このトレンドは、とりあえず、ここまで。
このような波のカウントであれば、わかりやすくて気も楽になりませんか?
ただ、あきちゃん先生も、トレンドの開始点(上の画像なら黄線3波動の始点)からの5波動を軽視されているというわけではありません。
さらに上の時間軸で見れば大きな波動が見えてくるわけですから、この画像に表れている黄から白までの一連のトレンドも、大きな波動の中の第1波として包括されることになります。
第3波の中の第3波
ここまでいくつか画像で例を出してきましたが、もしかすると波のカウントに疑問があった方もおられるのではないでしょうか。
第1波とか第3波の途中で押し戻りつけてるけど、これは調整波にならないの?・・・と。
これは、上の「フラクタル構造」でも見た通り、推進波の中にもエリオット5波動があるためです。大きな推進波である第3波は、その押し戻りも大きく見えることが多いですね。
と、なれば。
エリオット5波の中で最も狙いやすく、かつ美味しいのは「第3波の中の第3波」ということになってきます。
第1波でトレンド転換を示唆。
第2波から第3波への移行を見てトレンドを確信。
この時点で第3波の初動は捉えていなくても、ここから伸びていくであろうと期待できる第3波、その押し戻りからの「第3波の中の第3波」は是非、狙っていきたいところです。
これはあきちゃん先生に限らず、他のプロトレーダーも「第3波の中の第3波」を意識している方は多いと思われます。
第0波の概念
もうひとつ、画像の中にあった謎の言葉、「0(ゼロ)波」。
これは、第5波が終わって次のトレンドが始まる前に発生するレンジのことをいいます。
エリオット波動を考えるのであれば、この「0波」の概念も取り入れた方がわかりやすくなるでしょう。いや、なければ逆に困ります。
第5波は推進波。その次に来る逆行の波をA波と呼ぶにしろ第1波と呼ぶにしろ、いずれにしてもこれも推進波。
この2つの推進波は反対向きの強い波動なわけで、普通に考えてこれらの中間には需要と供給が拮抗するノントレンドの状態が発生するのが自然です。
時にはV字を描いて次のトレンドに転換していくこともありますが、まあ多くは一時的にでもレンジ状態となりますよね。
このレンジを、あきちゃん先生は0波と呼びます。
第5波まで完成したトレンドがレンジに突入したとき、0波という調整波が出たのだと考えれば、わかりやすくなる局面も多いのではないでしょうか。
実践!エリオット波動の活かし方
以上で、エリオット波動理論の基礎知識と、あきちゃん先生の実践するエリオット波動理論の概略を解説いたしました。
ただし、ここまではただの理論。これだけでトレードができるわけではありません。
最後に、エリオット波動をどのように実戦に活かすことができるかを紹介いたします。
環境認識は上位足から
上記で言及しました通り、トレードするなら第3波の中の第3波を狙い撃ちするのが理想です。
なのでまず、大きな時間軸でのエリオット波動を認識しなければなりません。
一般に、エリオット波動にしろテクニカル分析にしろ、週足や日足などの大きな時間軸の方がハマりやすいといわれています。ならば、上位足の分析をしておくことは損にはならない。いや、むしろ必須です。
次のチャートは、GBPUSDの日足チャートになります。
出来上がったチャートではありますが、トレンドラインとチャネルラインを引いてみました。
まず、画像左側の白線トレンドラインの下降トレンド。
これはリアルタイムで見ていたとすれば、水平線 x の安値を下抜けしたところでこの図のチャネルが描けますね。
エリオット波動で数えれば、水平線 x の安値が第1波の終わり。この水平線 x を下抜けしたのは第3波です。
(注:白線のトレンドラインが引かれるより左側にも多少の下落がありますが、これはゼロ波の範疇。推進力をもって下降開始した足から第1波と認定しています。また、「裏チャネル」の当たり具合からしても、このトレンドラインが妥当だとわかります)
それではここから、青い枠線の範囲を4時間足で見てみましょう。
第3波の中の第3波でエントリーポイントを探る
お気付きの通り、水平線 x を下抜けしたときの下落の波は「日足の第3波の始まり」であり「4時間足の第1波」になりました。
狙い撃ちたい「第3波の中の第3波」というのは、4時間足の第3波ですね。
4時間足で第2波とおぼしき調整波が出たら、15分足に落としてエントリーのタイミングを計りましょう。
特に、第2波で上昇トレンドが出ているときがチャンスです!
第2波のトレンドラインを抜けて第3波が発生した戻り目を捉えます。
既に本稿も長い記事になっていますので、エントリーの細かい説明についてはここでは割愛いたします。次の記事に詳しく説明していますので、こちらをご参照ください。
関連記事:見本のようなトレンドフォロー手法を紹介。有効な押し戻りのポイントとは?
というわけで、日足チャートの白線の下降トレンドも第5波までを完成しました。
ここからさらに下落が続いて第5波が新たな第3波になる可能性もありますが、少なくともここからは、トレンド転換が近いと見て慎重にトレードします。
もしも、この第5波がチャネルラインに近かったり、意識されやすい水平線に近ければ、それ以上の深追いは禁物です。それらをしっかり抜けるのを待ちましょう。
日足チャートの右側の、黄線の上昇トレンドでも同じことが起きています。
水平線 y を上抜けした波は、日足の第3波の開始にして4時間足の第1波。
良い押し目があれば、すかさず15分足でエントリーポイントを探ります。
ボリューム(下部のインジケーター)に目を向けてみると、この上昇波に伴ってボリュームも倍増していますね。これだけ多くの投資家の総意を得た「第3波の中の第3波」なら、小さな押し目でも早く飛び乗ってしまいたいところでもあります。
第5波の穫り方
第1波から第3波まで、きれいなN字の良い波が出ると気持ちがいですね。
またこの場合、多くの場合においてワントップ/ワンボトムではトレンド転換していきません。
第4波が出れば次は第5波と決まっていますので、できればここも狙ってしまいましょう。
第5波の穫り方についてはコチラの記事で紹介しておりますので、是非ご参照ください。
関連記事:初心者にはエリオット波動 第3波よりも第5波が狙いやすい件
まとめ
・ エリオット波動は投資家心理をチャートに図解したような理論
・ エリオット波動の解釈は人によって異なるので、基準(もしくは指導者/メンター)を特化して研究することが吉
・ 「推進5波、調整3波」はあきちゃん流では「上昇5波、下降5波」でも可
・ あきちゃん流のエリオット波動はN理論と融合している
・ 第3波の中の第3波でトレンドに乗るため、上位足のトレンドから分析する
・ きれいな波なら第5波まで利益を狙いたい